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評価:
野沢 尚
文藝春秋
¥ 600
(2006-05)
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今日は愛蔵文庫本をふたつ。
野沢尚はこれしか読んだことない。
そして3作続いた「龍時」シリーズが、野沢尚の遺作になった。
私は一応女子なので、ドラマティックな話が好きなのだ。
格闘シーンとか、試合シーンはめんどくさくてほんとは飛ばしたくなる。
それよりも、主人公のロマンスの続きを早く読みたい。
だけどこれは例外で、
私がサッカー馬鹿だということを差し引いても、試合シーンは何度も読み返したくらいだ。
ページを戻ってはポジショニングを確認し、
「さっきあそこにいたよね?」とか思いながらついついエキサイト。
手元にボールがあったらこねくりまわしていたに違いない。
そして無駄にスペインに詳しくなった。
シリーズを通して、主人公のリュウジは将来の日本サッカー界を背負って立つ選手に成長した。
野沢尚は、怪我とリハビリに苦悩する次作のリュウジを思い描きながら亡くなった。
その面白そうすぎる続きは少しずつ、頭の中で考えていくことにしよう。